昨年2019年、日本における難民申請者10,375人中認定者は44人。実に認定率は0,4%と低い状況です。ちなみに、ドイツは25,9%、アメリカが29,6%、フランスが18,5%、イギリスが46,2%、カナダに至っては55,7%となっている。
日本は、政治的にも、国内の受け入れ体制的環境においても、その関心レベルはまだ、国際基準に達していないといえるでしょう。その原因は歴史的背景等様々な要素が考えられると思われますが、そのことは、改めて言及すべき視点と思われます。
今回は、現状における実務的進行について述べてみたいと思います。
直近の入管法では、2010年3月~2018年1月までは難民申請から6か月経つと一律で日本での就労は可能な在留資格「特定活動6月」が付与された為、難民申請が2010年を起点として急増しました。が現在は、制度改正となり、申請者は激減しましたが、現在でもその6か月の特定活動保持者は雇用が可能となります。そして、現在は、仮滞在の許可が制度化され、難民認定申請者が一定の条件満たす場合は、その者の法的地位の安定を図るため、仮に本邦に滞在することを許可され、その間退去強制手続きはされないことになっています。
そして、法務大臣が難民認定をした外国人には、難民認定証明書が交付され、条件を満たせば、定住者の在留資格を付与され、本邦での在留を認められます。
また、難民認定を許可されなかった場合や難民の認定を取り消された場合は、法務大臣に対して、審査請求をすることができ、現在では、一定の研修を受けた特定行政書士は、その代理人として機能することができる事となっており、行政書士の役割幅が増加したといえます。