渉外相続
二国以上が関係する相続に関してはその準拠法(よりどころになる法)が問題になり、
A相続分割主義(動産と不動産を区別して考える方法)は、動産に関しては被相続人の住所地法を採り、不動産に関しては不動産所在地法を採用する国と
B相続統一主義(属人法の考え)は動産も不動産も単一の法、被相続人の国法で規律する国の、二通りのパターンがあります。日本、韓国等は統一主義で、アメリカ、フランス等は分割主義になります
Aの国のタイプで行くと、例えば被相続人がアメリカ人の場合、 不動産についてはそれぞれの国の所在地法に拠り、動産は全て住所地の法に準拠するようになる。
For Example 例えば、日本人に妻子を持ち日本で在住していたアメリカ人が亡くなった場合、アメリカはAにあたるので、動産に関してはアメリカの動産も含めて全て日本法で対応し、不動産に関しては、アメリカの不動産はアメリカの法で日本の不動産は日本法で見る事になる訳です。
以上、出生、結婚、相続、3点の渉外民事を見るように国際私法は、それぞれの国の長い間の慣習、主義から規律されている方を尊重しつつ、適度にミックスしてい行く手法を取りことになり、各国の文化や背景のカラーが出て一応でなく興味深い側面があります。